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チューリップと言えば春を代表する花ですね。
普通の花と違うのは、植える前から蕾を持っていることです。夏の暑い時期から球根の中で蕾は出来始めていて、植える頃には完全に花の形が出来上がっています。動物で言えば哺乳類といったところでしょうか。だんだんと大きくなってやがて花開く、生き物の誕生に似ています。そういえば、球根の形はどことなく子宮に似ていますね。見たこと無いけど・・・
という事で、花も芽も出ていなくてもやさしく扱って欲しいのです。チューリップは花を咲かせるまでは結構頑張ってくれます。しかし、できるだけ無理の無い環境作りが大事なことです。
チューリップが望む栽培環境、その他
〔私個人の経験に基ずく独断と偏見です(笑)〕
其の@ まず球根の購入について
・国産、オランダ産、どちらでもかまいませんが、できるだけ品種名の入っているものが後々いいでしょう。記録を取ってその後の参考になります。
・値段は品質に関係ありません。高い球根は人気の品種の場合がありますが、安い品種は、単純に「丈夫で球根がよくできるから安い」と判断しましょう。
・時期は10月まで購入すれば十分です。皮のはげていない、球根の表面の白いものがいいでしょう。
其のA 植付け時期
・12月いっぱいに植えれば大丈夫です。露地植えの場合は、深く植えすぎないようにしてください。寒地以外は、球根が隠れる程度で十分です。
・鉢植えは大きめの鉢を使うようにしてください。
其のB 管理
・花が咲くまで、寒いところで管理するように、温度を急に上げると花が低温にあっていないため花の咲かない場合が多いです。室内で観賞する時は、蕾に色がつき始めるまで我慢しましょう。
・葉っぱが成長始めたら乾燥に注意してください。水切れは蕾の生長に致命的なダメージを与えます。
チューリップはちょうちょが飛んでいるのが似合いそうですが、不思議なことに虫が寄ってこないのです。なぜなら蜜が無いのです。わずかに甘い香りのする品種もあります。結構大きな花びらなのに風が吹く時や、雨の時は、花びらを閉じて身を守ります。
チューリップの球根を増やそうと思っている人には悲しいことですが、残念ながら日本で球根生産できるのは島根県までのようです。日本の環境では球根が成長する前に球根が休眠してしまい、小さい球根で来年も分裂しようとします。小さい球根では花は咲きませんので無理なのです。
球根植物は、繁殖の手段として直接球根から分かれて殖える方法をもっています。その方が種をつけるよりも確実に殖えることができるのです。チューリップのふるさとでは5月頃乾燥期になるのでしょう。球根で休眠しないと生き残れないと環境なんです。
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